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社長のための週イチ経営メモ/優秀なスタッフを店長にした。なのに、なぜ安心して任せられないのか。

売上をつくる「優秀さ」と、人を育て組織をまとめる「優秀さ」は、同じではありません。

「この人なら、店長を任せられる」


そう思って店長に選んだのは、きっと店の中でも特に仕事ができて、社長自身も信頼しているスタッフさんだったと思います。


接客が上手で、売上もつくれる。

仕事が早く、責任感もある。

忙しいときには率先して動き、何か問題が起きても、自分で考えて対応してくれる。

社長の考えや、店に対する想いも、よく理解してくれていた。

だからこそ、店長をお願いしたのではないでしょうか。


ところが、店長を任せてから、日に日にイメージと現実がズレてきていませんか。

店長本人は、以前よりも忙しそうにしている。

スタッフは、なかなか育たない。

人間関係の問題が起きると、結局、社長が間に入っている。

売上が落ちれば、社長が現場に戻って立て直している。

店長を置いたはずなのに、なぜか心配が減らない。


なぜ、こんなことになっているのだろう。

店長も、スタッフも、そして社長自身も、誰もが頑張っているはずなのに。


もしかすると、誰かが頑張っていないわけではないのかもしれません。

ただ少し、見る場所が違っていたのかもしれない。


ここで一度、

「店長として優秀である」とは、どういうことなのか。

一緒に考えてみませんか。

第1章 店長になると、求められる「優秀さ」が変わる

店長という役割そのものを、少し整理してみたい方は、
「店長さん、あなたはバイトリーダーですか?」もあわせてお読みください。

▶店長は、単に現場を回す人なのでしょうか。 それとも、売上と人が育つ流れを整える人なのでしょうか。

自分で成果を出すことと、人を通じて成果を出すこと

スタッフとして働いているときは、自分自身の仕事で評価されます。

どれだけ売上をつくったか。
どれだけ多くのお客様に喜んでもらったか。
任された仕事を、どれだけ早く、正確に終えたか。

こうした力は、店舗にとって大切なものです。

だから、その力を持っている人を店長に選ぶことは、とても自然な判断だと思うのです。

けれど、ここで一つ、大事なことを忘れてはいないでしょうか。
個人として成果を出す能力と、周囲をまとめ、チーム全体のパフォーマンスを高める能力。

この二つは、本当に同じものなのでしょうか。
店長に求めているのは、店長本人が誰よりも売上をつくることだけではないはずです。

スタッフを育てる。
仕事を任せる。
一人ひとりが持っている力や想いを汲み取り、店舗全体で成果を出せる状態を整える。

むしろ、そこに期待して店長を任せたのではないでしょうか。
スタッフ時代に求められていた「優秀さ」は、自分で成果を出す力です。
店長になってから求められる「優秀さ」は、周囲が成果を出せる状態をつくる力です。

似ているようで、少し違います。
この二つを同じものとして見てしまうと、
店長を任せたあとに、小さなズレが生まれます。

最初は、本当に小さな違和感かもしれません。
けれど、そのままにしていると、現場の流れが少しずつ止まってしまうことがあります。

店長本人が一番売れることを、求めていませんか

店長になったあとも、個人の売上ばかりを評価していれば、
店長は自分が売ることを優先します。

それは、ある意味では当然です。

会社が評価する場所を見て、頑張ろうとするからです。

ただ、店長本人の売上が高くても、
他のスタッフが育っていなければ、店舗全体の成長には限界があります。

店長が休めば、売上が下がる。
店長が退職すれば、主要なお客様まで離れてしまう。

店長一人に成果が集中している店舗は、
一見すると強そうに見えて、実はとても不安定です。

店長に期待しているのは、本人が売れ続けることだけではなく、
その人が持っている知識や経験をスタッフへつなぎ、
みんなが成果を出せる店舗を育てることではないでしょうか。

店長に、プレイヤーとしての成果と、マネージャーとしての成果、
その両方を期待し続けることは、店長にとって少し辛いことかもしれません。

だからこそ、店長に何を求め、何を評価するのかを、
一度そっと見直してみてもよいのではないでしょうか。

第2章 「仕事のできる店長」が、現場を止めることがあるとしたら

「自分でやった方が早い」が口癖になっていませんか

仕事が早く、判断も的確な店長ほど、
経験の浅いスタッフの動きを見て、もどかしさを感じます。

任せて待つより、自分でやった方が早い。
説明するより、自分で片づけた方が確実。

失敗されるくらいなら、最初から自分でやった方が安心。
目の前の仕事を終わらせるだけなら、その判断は間違っていないのかもしれません。

店長が仕事を引き取れば、その場は早く収まります。
お客様を待たせずに済むこともあるでしょう。

けれど、店長が仕事を引き取るたびに、
スタッフは自分で考える機会を失います。

迷いながら決める機会。
失敗して、振り返る機会。
少しずつ自信をつける機会。

そうした成長の芽が、こぼれてしまいます。

スタッフに仕事を任せないから、スタッフが育たない。
スタッフが育たないから、さらに店長が仕事を抱える。

店長が目の前の仕事を抱え込むほど、
育成に使える時間は減ってしまうはずです。

店長は、誰よりも頑張っている。

それなのに、店長が頑張るほど、スタッフの行動が止まっていく。
ここに、仕事のできる人を店長にしたときの難しさがあるのかもしれません。

店長に聞かなければ、何も決められない

店長がすべてを決め、すべてを修正していると、
スタッフの間にも、少しずつ空気が生まれます。

「店長に聞かないと分からない」
「勝手に判断すると怒られる」
「どうせ最後は店長が直す」

そんな空気になってしまうのかもしれませんね。

スタッフは、決してやる気がないわけではありません。
ただ、自分で考えて動くより、店長の指示を待つ方が安全になっているのです。

何か提案をして否定されるくらいなら、何も言わない。
自分で判断して注意されるくらいなら、最初から聞く。

それが続くと、どうなってしまうのでしょうか。

店長がいなければ動けない現場は、
店長の管理が行き届いているように見えるかもしれません。

けれど、スタッフが自分で考える余地までなくなっているとしたら、
一度、そっと見直してみてもいいのではないでしょうか。

第3章 現場に出ている小さな違和感を、汲み取れていますか

店長がいない日の方が、スタッフがいきいきしていませんか

少し厳しい見方になるかもしれません。

ただ、現場を見るうえで、
気に留めておきたいことがあります。

最悪の場合、
「店長がいない日の方が、スタッフがいきいきと働いている」
という事態さえ生じているかもしれません。

店長が不在でも店舗が回ること自体は、
悪いことではありません。

むしろ、自立した現場とも言えます。

けれど、店長がいないことでスタッフの表情が明るくなり、
意見が出て、お互いに自然と声を掛け合うのだとしたら、少し話が変わります。

店長がいる日は、顔色をうかがっている。
間違えないことばかりを考えている。
言いたいことがあっても、言わずに飲み込んでいる。
声になっていない想いが、現場に残っているのかもしれません。

その場合、問題は店長の業務能力ではありません。
店長の存在が、現場にどのような空気をつくっているのか。

一度、少し考えてみませんか。

スタッフが店長を飛ばして、社長に相談していませんか

スタッフが社長に直接相談すること自体が、
必ずしも悪いわけではありません。

ただ、その理由が、
「店長に話しても聞いてもらえない」
「店長に言うと、感情的に返される」
「相談しても、結局は自分の考えを押しつけられる」
「人によって態度や扱いが違う」
というものであれば、少し注意が必要です。

社長から見れば、
「店長と、そのスタッフの相性が悪いだけではないか」
「スタッフ側にも問題があるのではないか」
と思うこともあるでしょう。

もちろん、個人同士の相性が影響している場合もあります。

ただ、同じような言葉が何人かのスタッフから出ているとしたら。
それを、単なる個人同士の相性の問題で済ませてよいのでしょうか。

もしかすると、同じように感じているのは一人だけではなく、
現場全体なのかもしれません。

言葉にしていないスタッフもいるでしょう。
何も言わず、静かに諦めている人もいるかもしれません。

そしてある日、
「家庭の事情で」
「別のことに挑戦したくて」
そんな理由を残して、店を離れていく。

退職の理由の奥にあった想いを、
私たちは十分に汲み取れていると言えますか。

人が辞めることを、本人の問題だけにしていないでしょうか

店長本人は売上をつくっている。
仕事も早い。
店舗に対する責任感もある。

けれど、その下でスタッフが疲れ、人が辞めていく。

その状態を、本当に「優秀な店長」と呼んでよいのでしょうか。

もちろん、退職のすべてを店長の責任にすることはできません。
給与、勤務時間、家庭環境。
さまざまな事情があります。

ただ、人が続けて辞めているのだとしたら、
その一人ひとりの事情だけを見るのではなく、
現場に共通する小さな違和感にも目を向けてみてよいのではないでしょうか。

誰か一人が悪いのではなく、
安心して働くための流れが、どこかで止まっているのかもしれません。

店長は、スタッフによく話しかけている。
ミーティングも、きちんと開いている。
けれど、スタッフは店長にどれくらい話しているでしょうか。

第4章 店長は、どこを見て毎日現場に立っているのでしょうか

自分の評価を見ているのか、店舗の未来を見ているのか

人を見極めることは、簡単ではありません。

よく働いている姿を見れば、誰もが店のために頑張っているように見えます。
判断は難しいかもしれません。

けれど、とても大切な問いが一つあります。
その店長は、毎日、何を見て現場に立っているのでしょうか。

自分の売上や評価を見ているのか。
それとも、スタッフの成長や、店舗全体の未来を見ているのか。
自分が一番でいることを求めているのか。
それとも、周囲が成果を出すことを喜べるのか。
自分の意見を通すことを優先しているのか。

それとも、スタッフの声を汲み取り、
みんなが迷わず動けるように現場をアテンドしようとしているのか。

外から見れば、どちらも熱心に働いている店長に見えるかもしれません。

ただ、その視線の先によって、現場に生まれるものは変わります。

自分の評価を見ている店長にとって、
成長してきたスタッフは競争相手になることがあります。

店舗の未来を見ている店長にとっては、
スタッフの成長そのものが喜びになります。

ここは、売上表だけでは見えません。

日々の言葉。
スタッフへの接し方。
失敗した人への態度。
誰かが成果を出したときの表情。

そうした小さなところに、
その人が店長として何を見ているのかが表れるのだと思います。

その行動は、誰のためのものなのでしょうか

売上をつくれる。
行動力もある。
店舗に対する意見も、積極的に言ってくれる。

一見すると、店長候補として申し分なく見えます。

ただ、その行動の根にあるものが、
「もっと店を良くしたい」
「スタッフに成長してほしい」
「お客様に喜んでもらいたい」
という想いなのか。

それとも、
「自分をもっと評価してほしい」
「自分の意見を認めてほしい」
「自分が一番影響力を持っていたい」
という想いなのか。

そこは、少し丁寧に見てみてもよいのではないでしょうか。

自分が思うように評価されないと、
会社や社長を批判する。

自分の意見が通らないと、
不満を周囲に広げる。

他のスタッフを見下すことで、
自分の正しさを示そうとする。

仕事ができる人ほど、発言力も影響力もあります。

だからこそ、その力が自分を認めてもらうためだけに使われ始めると、
現場への影響も大きくなります。

本人を悪い人と決める必要はありません。
もしかすると、その人自身も、認められたい想いをどう扱えばよいのか分からず、
行動が止まっているのかもしれません。

ただ、店長という立場を任せるのであれば、
どこを見て働いている人なのか。

ここは、そっと見直してみたいところです。

第5章 「感覚だけ」で店長を決めていませんか

「一番仕事ができるから」で止まっていませんか

売上が高い。
技術がある。
仕事が早い。
責任感がある。
忙しいときに、率先して動いてくれる。

どれも、店長候補として考える大切な理由です。

社長の感覚が間違っている、という話ではありません。
長く現場を見てきたからこそ分かる、人を見る感覚もあるでしょう。

ただ、
「一番仕事ができるから」
それだけで、止まってしまうことがあります。

その人が自分で成果を出せることは分かった。

では、その人がいることで、
周囲のスタッフはどうなっているでしょうか。

相談しやすくなっているでしょうか。
新しい仕事に挑戦しやすくなっているでしょうか。
少しずつ自信をつけているでしょうか。

それとも、失敗を恐れ、顔色をうかがい、
指示がなければ動けなくなっているでしょうか。

店長選びでは、本人の成果だけではなく、
その人が周囲に与えている影響も見てみる。

感覚に、もう一つ見る場所を加える。
それだけで、店長候補の見え方が変わるかもしれません。

「長く働いているから」を、店長の条件にしてよいのでしょうか

長く働いてくれたスタッフには、店舗への理解や経験の蓄積があります。

店が苦しい時期を支えてくれた。
急な欠勤にも対応してくれた。
社長と一緒に、さまざまな問題を乗り越えてきた。

そのことへの感謝もあるでしょう。
ですから、長く働いていることを店長候補として考える理由の一つにすることは、
決して不自然ではありません。

けれど、
長く働いていることと、人を育てられることは同じではありません。

店舗の仕事をよく知っていることと、
スタッフの話を聴き、仕事を任せ、人間関係を整えられることも別です。

これまでの貢献に報いることと、店長という役割を任せること。
そこを、少し分けて考えてみてもよいのかもしれません。

長年の貢献は、給与や待遇、別の役割で報いることもできます。

一方、店長としての適性は、
その人がこれから周囲にどのような影響を与えるのか
という視点から考えてみることを忘れていませんか。

社長と気が合う人が、スタッフとも信頼関係を築けるとは限らない

社長から見て、話が早い。
指示をすぐ理解する。
経営者の考えや想いを、よく分かってくれる。

そうしたスタッフは、頼もしく感じますよね。

ただ、社長に対して素直であることと、
自分より立場の弱いスタッフにも誠実に接することは、同じではありません。

社長には丁寧でも、経験の浅いスタッフには高圧的。
社長の意見は聴いても、部下の意見は聴かない。
そんなこともあります。

店長候補を見るときは、社長に対する態度だけではなく、
自分より仕事が遅い人。
経験の浅い人。
考え方の違う人。
失敗してしまった人。
そうした人に、どのように接しているかも見てみてください。

店長としての力は、社長の前ではなく、
そうした何気ない場面に表れているのかもしれません。

第6章 店長選びで、そっと見直したいこと

スタッフの話を聴き、想いを汲み取れるでしょうか

店長には、すぐに正しい答えを出す力だけでなく、
相手の話を最後まで聴く力も求められます。

スタッフが何に困っているのか。
なぜ行動できないのか。
どこで迷っているのか。
どんな想いを持って働いているのか。

そこを汲み取らないまま、
正論や指示だけを伝えても、人はなかなか動けません。

店長が答えを与えるのではなく、
スタッフが自分で考え、動けるようにアテンドする。

その関わりがあるだけで、スタッフの安心感は変わるとは思いませんか。

仕事を任せ、成長を待てるでしょうか

人を育てるには、時間がかかります。

最初から、店長と同じようにはできません。
失敗することもあります。
説明に時間がかかることもあります。
思ったような成果が出ないこともあります。

それでも仕事を任せ、
必要なところで支え、振り返りながら成長を待てるか。
自分でやった方が早い場面で、あえて任せられるか。

ここに、店長としての力が表れます。
任せるとは、放っておくことではありません。

迷わないように説明する。
困ったときに相談できる場所をつくる。
できたところを言葉にする。
次の一歩が見えるように整える。

スタッフが安心して挑戦できるように、
そばでアテンドすることだと思うのです。

他人の成長を、自分のことのように喜べるでしょうか

優れた店長は、スタッフの成果を自分の手柄にしません。

その人自身の努力や成長として認め、周囲にも伝えます。
自分より売れるスタッフが出てきても、脅威に感じるのではなく、店舗全体が強くなったことを喜べる。

自分が一番でいることより、みんなが成果を出せることを大切にできる。
店長として見たいのは、その人が一人でどれだけ売れるかだけではありません。

その人のもとで、何人のスタッフが育っているか。
ここも、一つの見方ではないでしょうか。

安心して働ける空気を整えられるでしょうか

店舗の空気は、売上表には直接出てきません。
けれど、スタッフの表情や接客、お客様への気配り、人の定着には、確実に表れます。

店長の機嫌が悪ければ、店内の空気も重くなります。
店長が誰かを嫌えば、周囲もその人を避け始めます。

反対に、店長が公平に接し、感謝を伝え、
問題から逃げずに向き合えば、スタッフは安心して働けます。

店長は、業務を管理する人であると同時に、
店の空気を整える人でもある。

店長選びでは、この力にも目を向けてみたいところです。

第7章 店長を責める前に、役割と評価を整えてみる

店長本人も、何を求められているか迷っているのかもしれません

今の店長が、人を育てられていない。
仕事を抱え込んでいる。
現場の空気を重くしている。

そう見えたとしても、すぐに「店長に向いていなかった」と決める必要はないと思うのです。

もしかすると、その人は店長としての役割を、きちんと教わっていないのかもしれません。

スタッフ時代と同じように、
「自分が一番売上をつくること」
「誰よりも早く仕事を終わらせること」
「問題が起きたら、自分で解決すること」

それが店長の仕事だと思っている可能性があります。

店長にして、肩書を渡した。
けれど、何を見て働いてほしいのかまでは、十分に伝えていなかった。
そんなこともあるのではないでしょうか。

店長本人も頑張っていますよね。
ただ、向かう先を少し迷っているのかもしれません。

個人売上だけを評価すれば、店長は自分の売上を優先します

店長にスタッフを育ててほしい。
店舗全体をまとめてほしい。
人が辞めない現場をつくってほしい。

そう願っていても、評価するのが個人売上だけであれば、
店長は自分の売上を優先します。

人は、評価される場所を見て働くからです。

スタッフを育てる時間は、すぐには売上にならないかもしれません。
人間関係を整える仕事も、数字には表れにくいでしょう。

けれど、そこを店長の役割として望むのであれば、
会社側も、その仕事を見て認める必要があります。

店舗全体の売上。
スタッフの成長。
人の定着。
現場の雰囲気。
問題が起きたときの報告や相談。

そうした部分にも目を向ける。
評価の見る場所を変えるだけで、店長の行動も少しずつ変わっていくとは思いませんか。

人を育て、店舗を整えることも、店長の仕事として伝える

店長の仕事は、すべてを自分で解決することではありません。

スタッフが迷わず動けるように整えること。
一人ひとりの想いを汲み取ること。
仕事を任せ、成長を待つこと。
困ったときには、安心して相談できる場所をつくること。
店舗全体が、店長一人に依存せずに動けるようアテンドすること。

そこまで含めて店長の役割なのだと、言葉にして伝える。
店長を責める前に、役割と評価を整えてみる。
それだけで、止まっていた流れが、少しずつ動き始めることがあります。

結び 店長に求めたいのは、みんなが力を発揮できる状態をつくること

優秀なスタッフを店長にした。
それなのに、なぜ安心して任せられないのか。
その答えは、その人に能力がないからではないのかもしれません。

スタッフとして評価されてきた力と、店長として求められる力が、少し違っていただけなのかもしれません。

自分で売上をつくれること。
仕事が早いこと。
技術が高いこと。
難しい問題に対応できること。

どれも、店舗にとって大切な力です。

けれど店長には、その力に加えて、
スタッフの話を聴くこと。
相手の想いを汲み取ること。
仕事を任せること。
成長を待つこと。
他人の成果を喜ぶこと。
店舗に安心をつくること。

そんな力も求められます。

店長を選ぶときに見るべきなのは、
その人が一人でどれだけ成果を出せるかだけではありません。

その人が店長になったとき、周囲のスタッフが今まで以上に力を発揮できるか。

ここではないでしょうか。

「仕事ができるから」
「売上をつくれるから」
「長く働いてくれたから」
「自分の想いをよく理解してくれるから」

その理由だけで、自分の評価に強くこだわり、
周囲を疲れさせてしまう人を店長にしてはいないか。

反対に、目立つ売上はなくても、スタッフの声を汲み取り、
人を育て、現場を整えられる人を見落としてはいないか。
一度、見る場所を変えてみてもよいのではないでしょうか。

店長を責めるためではなく、迷わせないために。
スタッフを押して動かすためではなく、安心して力を発揮してもらうために。
社長の想いと、店長の頑張りと、まだ声になっていないスタッフの想い。

その間を、丁寧につないでいく。
そこから、店長がいてくれるから安心できる店舗へ、少しずつ整っていくのだと思います。

【横浜で、飲食店・美容サロンの経営相談をお受けしています】

行政書士丸山理事務所では、許認可や契約書、補助金申請などの行政書士業務に加え、
資金調達に向けた事業計画の整理、店長育成、スタッフの定着、店舗運営など、
飲食店・美容サロン経営に関するご相談にも対応しています。

「誰かが悪い」と決める前に、役割や評価、現場の流れを一緒に整理してみませんか。