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採用は企業の集大成/3日で辞めるバイトさん。悪いのは辞めた人。でも、それで終わっていいのか

アルバイトを採用したのに、たった3日で辞めてしまった。

しかも連絡もない。
いわゆるバックレに近い形で、急に来なくなる。

「最近の新人は三日で辞める」を考える

こういうことが起きると、正直、腹が立つと思います。
求人にお金をかけ、面接の時間を取り、初日の説明もした。
シフトにも組み込み、現場にも「新しい人が入る」と伝えていた。

それなのに、3日で来なくなる。

店側からすれば、
• 最初から応募しないでほしい
• 面接で言ってほしい
• シフトに穴を空けないでほしい
• 最近の若い子はすぐ辞める

そう言いたくなるのも、無理はありません。

まず、辞めた人は悪い

そして、まずハッキリ言えば、辞めた人は悪いです。

無断欠勤。
連絡なし。
貸与物も返さない。

ここは、店側が責任を背負う話ではありません。

辞める自由はあります。
仕事が合わないこともあります。
思っていた内容と違うこともあります。
体力的にきついこともあります。

それ自体は、仕方ありません。

でも、来られないなら伝える。
辞めるなら、辞めると言う。
借りているものは返す。

これは最低限の責任です。
だから、店側が腹を立てるのは自然です。

でも、そこで終わらせていないでしょうか

「辞めた人が悪い」
「今回はハズレだった」
「最近の若い子は続かない」

そう言って終わらせる。

もちろん、そう言いたくなる気持ちは分かります。
ただ、そのまま次の人を迎えたらどうなるでしょうか。

求人の出し方も同じ。
面接で伝える内容も同じ。
初日の受け入れ方も同じ。
誰に聞けばいいか分からない状態も同じ。

現場の空気も同じ。

つまり、次の人も同じ景色を見ることになりませんか。

そして、同じように感じるかもしれません。

• ここで続けられる気がしない
• 誰に聞けばいいか分からない
• 歓迎されていない気がする
• 次に行くのが少し気まずい

これでは、採用しているのではなく、
「3日で辞めてください」の流れに人を流し込んでいるだけかもしれません。

責任は、辞めた人にあります。

でも、同じことを繰り返さないために、店側にも見直せるものがあるのではないか。

ここは、分けて考えてみませんか。

3日で辞める人は、仕事を覚える前に気持ちが離れている

3日で辞める人は、能力不足で辞めているわけではないことが多いです。

仕事を覚える前に、気持ちが先に離れている。

• 歓迎されていない気がする
• 忙しそうで質問できない
• 迷惑をかけている気がする
• 怒られそうで怖い

こうした感情が積み重なると、人は早い段階で離れてしまいます。

店側は「この人は使えるか」を見ているかもしれません。
でも、働く側も「この店で続けられるか」を見ています。

最初の3日間は、店が新人を見る期間です。
同時に、新人が店を見る期間でもあります。

今いるスタッフさんたちの初日に、ヒントがある

今いるスタッフさんたちに聞いてみたことありますか。

「初日のこと、覚えている?」
「最初、この店どう感じた?」
「続けられそうだと思った?」
「不安だったことはなかった?」

そんなふうに聞いてみると、意外な答えが返ってくることがあります。

「最初はちょっと怖かったです」
「誰に聞けばいいか分からなかったです」
「最初の数日は辞めようかと思っていました」
「声をかけてもらえたから続けられました」

今は普通に働いてくれているスタッフさんたちは、最初から安心していたと思っていませんか。

たまたま乗り越えてくれただけかもしれない。
誰かの一言で残ってくれただけかもしれない。
逆に言えば、その一言がなければ辞めていたかもしれない。

ここに、「三日で辞める」を減らすヒントがあります。

お店は、スタッフさんたちにとって魅力的な場所になっているか

来なくなる人に責任がある。

それは、その通りです。

でも一方で、考えてみてほしいのです。
初日を終えた人が、

• 次はいつ入れるかな
• 早く仕事を覚えたいな
• ここなら続けられそうだな
• 分からないことも聞けそうだな

そう思える職場になっているでしょうか。

それとも、

• 行くのが気まずい
• 忙しそうで聞けない
• 自分は邪魔なのかもしれない
• 思っていた雰囲気と違う

そう感じさせてしまっていないでしょうか。

採用とは、人をお迎えすることです。

そして当然、お店も見られています。

初日の声かけ。
忙しいときの空気。
質問のしやすさ。
失敗したときの受け止め方。
スタッフさん同士の言葉。

来てくれた人は、そういうところを見ています。

「このお店で続けられそうか」
「ここに自分の居場所はありそうか」
「次も入りたいと思えるか」

そういう目で、お店を見ています。

だから、3日で辞めた人を責める前に、一度考えてみませんか。

その3日間で、お店は何を見せていたのか。
スタッフさんたちは「また来たい」と思ってもらえる空気を見せられていたのか。

ここです。

採用前に、現実を伝えられているか

求人や面接では、どうしても良いことを言いたくなります。

「未経験でも大丈夫です」
「みんな優しいです」
「楽しい職場です」
「すぐ慣れます」

もちろん、嘘ではないかもしれません。

でも、現場には忙しい時間帯があります。
覚えることもあります。
体力も使います。
お客様から嫌なことを言われる日もありませんか。

そこを伝えないまま採用すると、
「聞いていた話と違う」
となります。

そう感じるのは、無理もないですよね。

もちろん、多少のギャップがあっても、
「まあ、そんなこともあるよね」
「最初は大変だよね」
と受け止めてくれる人もいます。

でも、そういう人は、すでにどこかでスタッフとして活躍しているかもしれません。

だから、来てくれた人の受け止める力だけに期待するのではなく、
お店側も採用前に現実を伝えておく。

このギャップを減らすことが、早期退職を防ぐ一歩になります。

良いことだけでなく、厳しさと安心をセットで伝える

たとえば、面接ではこう伝えておく。

• 最初は覚えることが多い
• ピークはかなり忙しい
• 立ち仕事で体力を使う
• 接客なので嫌なことを言われる日もある

そのうえで、

• 最初から完璧じゃなくていい
• 分からないことを聞ける人なら大丈夫
• 最初の数日は店側から声をかける

と伝える。

これは、応募者を怖がらせるためではありません。

入ってからのギャップを減らすためです。
そして、お互いに合うかどうかを確認するためです。

初日は「ここにいて大丈夫」と感じてもらえていますか。

初日は、いきなり戦力化する日でしょうか?

面接で伝えたことを、実際に確認してもらう日ではないですか?
「最初から完璧じゃなくていい」
「分からないことを聞いても大丈夫」
「お店側から声をかける」

そう伝えたのであれば、初日にそれを感じてもらう必要があります。

新人は、

• 何が分からないのかも分からない
• 誰に聞けばいいかも分からない
• 今質問していいのかも分からない

こういう状態です。

だからこそ、最初に伝える。

• 今日はできなくて当然
• 分からないことが分からなくて普通
• 困ったらこの人に聞いてください
• 最初は流れを見るだけで大丈夫

こうした一言があるだけで、不安はかなり変わります。

3日目に、不安をこちらから聞く

そして、できれば3日目にこちらから声をかけてみませんか。

「3日やってみて、どうですか」
「思っていたのと違うところはありますか」
「不安なことはありますか」

ここで大切なのは、説教しないことです。
まずは聞いてみませんか?

小さな違和感は、放置すると退職理由になります。
でも早めに拾えば、ただの相談で終わるかもしれません。

採用は企業の集大成である

採用は、ただの人手補充なのでしょうか。

• 人をどう迎えるか
• 仕事の厳しさをどう伝えるか
• 教育にどう向き合うか
• 現場にどんな空気が流れているか

それが採用に出ます。

3日で辞めた人に責任がある。
それは確かです。

無断で来なくなることまで、店側が背負う必要はありません。

でも、そこで終わらせると何も変わりません。
次に来る人も、同じ景色を見ることになります。

同じ空気を感じます。
同じ不安を抱えるかもしれません。

だからこそ、責任追及と改善は分けて考える必要があります。
責任としては、無断で来なくなった人にある。

でも、同じことを繰り返さないために、店側にも見直せるものがあるのではないか。
そう考えてることはできませんか。

3日で辞めた人を責める前に、少し考えてみませんか。
その3日間で、お店は何を見せていたのか。

新人さんに「また来たい」と思ってもらえる空気を見せられていたのか。

人がすぐ辞める職場には、理由があります。
人が育つ職場にも、理由があります。

3日で辞めた人を責めるだけで終わらせない。
その3日間で店が何を見せていたのかを考える。

そこから、採用と教育の改善は始まります。

もし今回の記事を読んで、
「採用って、結局どこを見直せばいいんだろう」
と感じた方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

採用を単なる人手補充ではなく、
お店の空気や教育、企業としての姿勢から考えています。

▶ 採用は企業の集大成である