
「会社でお金を借りるなら、社長が保証人になるのは当たり前でしょう」
そう考えている経営者は、少なくないと思います。
創業時に保証人となり、その後も借入のたびに同じように書類へ署名する。
銀行から求められるものだから、特に疑問を持たずに続けてきた方もいるでしょう。
一方で、「できれば外したいけれど、うちの規模や決算内容では無理だろう」と、
相談する前から諦めていませんか。
経営者保証は、見直しを相談できるものです。
まずは仕組みを知り、自社では何を確認し、
何を整えればよいのかを考えてみましょう。
1.そもそも「経営者保証」とは何か?
経営者保証とは、
会社が金融機関などから借入をする際に、社長個人がその返済を保証することです。
借りたのは会社でも、会社が返済できなくなれば、
保証契約に基づいて社長個人にも返済が求められます。
一般に連帯保証となることが多く、
単に「会社の責任者として名前を書いている」という話ではありません。
株式会社などの法人と社長個人は、法律上、別の存在です。
しかし、社長が保証人になることで、
会社の借入が個人の財産や生活にも影響する可能性が生まれます。
この負担は、社長自身だけの問題にとどまりません。
事業を子どもや従業員へ引き継ぐ際、
後継者が「会社は継ぎたいが、個人保証まで引き受けるのは不安だ」
とためらうこともあります。
経営者保証の見直しは、会社の将来や事業承継にも関わるテーマなのです。
会社が金融機関などから借入をする際に、社長個人がその返済を保証することです。
借りたのは会社でも、会社が返済できなくなれば、
保証契約に基づいて社長個人にも返済が求められます。
一般に連帯保証となることが多く、
単に「会社の責任者として名前を書いている」という話ではありません。
株式会社などの法人と社長個人は、法律上、別の存在です。
しかし、社長が保証人になることで、
会社の借入が個人の財産や生活にも影響する可能性が生まれます。
この負担は、社長自身だけの問題にとどまりません。
事業を子どもや従業員へ引き継ぐ際、
後継者が「会社は継ぎたいが、個人保証まで引き受けるのは不安だ」
とためらうこともあります。
経営者保証の見直しは、会社の将来や事業承継にも関わるテーマなのです。
2.完済まで外せない? 一度外したら、次の借入はどうなる?
「借りるときに保証人になったのだから、完済するまで外せない」
そう思いがちですが、
返済途中の借入でも、保証の見直しを相談することはできます。
会社の財務内容や経営管理が改善した場合などには、
既存の保証契約を見直す余地があります。
ただし、会社側の希望だけで解除できるものではなく、
金融機関などとの合意が必要です。
ここでは、「今ある借入」と「これからの借入」を分けて考えてください。
現在の借入について保証を外すことと、
次の融資を保証なしで受けることは、
別の判断です。
新規の融資が保証なしになっても、
以前の借入の保証が自動的に消えるわけではありません。
反対に、一度保証を外せたからといって、
その後の融資がすべて保証なしになるとも限りません。
新たな借入時には、その時点の会社の状況や融資条件などに応じて判断されます。
「うちは保証を外せる会社か」という大きな問いだけでなく、
「どの借入の、どの保証を見直したいのか」を明確にすることが、
出発点です。
そう思いがちですが、
返済途中の借入でも、保証の見直しを相談することはできます。
会社の財務内容や経営管理が改善した場合などには、
既存の保証契約を見直す余地があります。
ただし、会社側の希望だけで解除できるものではなく、
金融機関などとの合意が必要です。
ここでは、「今ある借入」と「これからの借入」を分けて考えてください。
現在の借入について保証を外すことと、
次の融資を保証なしで受けることは、
別の判断です。
新規の融資が保証なしになっても、
以前の借入の保証が自動的に消えるわけではありません。
反対に、一度保証を外せたからといって、
その後の融資がすべて保証なしになるとも限りません。
新たな借入時には、その時点の会社の状況や融資条件などに応じて判断されます。
「うちは保証を外せる会社か」という大きな問いだけでなく、
「どの借入の、どの保証を見直したいのか」を明確にすることが、
出発点です。
3.経営者保証を外す方法はあるのか?
見直しを考えるうえで知っておきたいのが、
「経営者保証に関するガイドライン」
です。
これは、経営者保証を求める場合や、
既存の保証を見直す場合などの考え方を示したものです。
法律によって一律に解除を請求できる制度ではありませんが、
金融機関と具体的な話をするための土台になります。
主に確認されるのは、
会社と個人の資産・経理が分かれているか、
会社の財務基盤が整っているか、
経営状況を適切に開示しているか、
という三つの観点です。
また、信用保証協会の保証付き融資では、
一定の要件を満たすことで、保証料を上乗せして経営者保証を付けない選択ができる制度もあります。
ここでいう信用保証協会の保証と、社長個人の保証は別のものです。
協会の保証を利用しながら、社長個人の保証を不要とする仕組みです。
どの方法を検討できるかは、
借入の種類や会社の状況によって異なります。
まずは取引金融機関に、
「経営者保証の見直しを考えたい。現在の借入と次の融資で、どのような選択肢がありますか」
と聞いてみましょう。
「経営者保証に関するガイドライン」
です。
これは、経営者保証を求める場合や、
既存の保証を見直す場合などの考え方を示したものです。
法律によって一律に解除を請求できる制度ではありませんが、
金融機関と具体的な話をするための土台になります。
主に確認されるのは、
会社と個人の資産・経理が分かれているか、
会社の財務基盤が整っているか、
経営状況を適切に開示しているか、
という三つの観点です。
また、信用保証協会の保証付き融資では、
一定の要件を満たすことで、保証料を上乗せして経営者保証を付けない選択ができる制度もあります。
ここでいう信用保証協会の保証と、社長個人の保証は別のものです。
協会の保証を利用しながら、社長個人の保証を不要とする仕組みです。
どの方法を検討できるかは、
借入の種類や会社の状況によって異なります。
まずは取引金融機関に、
「経営者保証の見直しを考えたい。現在の借入と次の融資で、どのような選択肢がありますか」
と聞いてみましょう。
4.わが社で実現するには、何を整えればよいのか?
ガイドラインの三つの観点を、自社の日常に置き換えてみます。
一つ目は、会社と個人のお金を分けることです。
会社の口座から、
社長個人の生活費や私的な支払いが出ていませんか。
決算書に役員貸付金がある場合、
その理由や返済予定を説明できるでしょうか。
一方、社長が会社へ資金を入れている役員借入金は、
役員貸付金と同じ意味ではありません。
科目名だけで良し悪しを決めず、
資金の流れと実態を税理士などと確認することが大切です。
社長個人の生活費や私的な支払いが出ていませんか。
決算書に役員貸付金がある場合、
その理由や返済予定を説明できるでしょうか。
一方、社長が会社へ資金を入れている役員借入金は、
役員貸付金と同じ意味ではありません。
科目名だけで良し悪しを決めず、
資金の流れと実態を税理士などと確認することが大切です。
二つ目は、会社自身の返済力を高めることです。
売上が大きくても、
利益が残らず、手元のお金も不足していれば、返済への不安は残ります。
節税を考えて支出した結果、会社に必要な資金まで減っていないでしょうか。
利益、借入残高、毎月の返済額、手元資金を並べてみると、
売上だけでは見えない課題が分かります。
会社に利益と資金を残す方針は、保証の見直しを目指すうえでも重要です。
利益が残らず、手元のお金も不足していれば、返済への不安は残ります。
節税を考えて支出した結果、会社に必要な資金まで減っていないでしょうか。
利益、借入残高、毎月の返済額、手元資金を並べてみると、
売上だけでは見えない課題が分かります。
会社に利益と資金を残す方針は、保証の見直しを目指すうえでも重要です。
三つ目は、会社の状況を継続して説明することです。
銀行へ決算書を渡すだけで、説明を終えていませんか。
最近の売上や利益、今後の入出金、業績が変化した理由を伝えられるでしょうか。
数字が悪い月も、理由と対応策を説明する。
銀行から聞かれる前に情報を届ける。
そうした積み重ねが、会社の状況を理解してもらう土台になります。
大切なのは、立派な資料を一度つくることより、
社長が自社の数字を把握し、説明できる状態を続けることです。
最近の売上や利益、今後の入出金、業績が変化した理由を伝えられるでしょうか。
数字が悪い月も、理由と対応策を説明する。
銀行から聞かれる前に情報を届ける。
そうした積み重ねが、会社の状況を理解してもらう土台になります。
大切なのは、立派な資料を一度つくることより、
社長が自社の数字を把握し、説明できる状態を続けることです。
5.まず、社長に取り組んでほしい三つのこと
最初に、借入と保証条件を一覧にしてください。
金融機関、借入残高、毎月の返済額、返済期限、
社長の保証の有無、信用保証協会の利用の有無を整理します。
契約書を見ても分からなければ、銀行に確認しましょう。
「どの借入に保証が付いているのか」を把握するだけでも、相談は具体的になります。
次に、決算書と現在の数字を確認してください。
役員貸付金などの内容、利益や純資産、手元資金、返済負担を確認します。
月次試算表や資金繰り表がなければ、税理士などに相談し、継続して確認できる体制を整えましょう。
書類をそろえる目的は、経営の実態を社長自身がつかむことです。
そして、銀行に見直しの条件を聞いてください。
「保証を外してください」だけで終わらせず、
「現状では何が課題ですか」「何を改善すれば、見直しを検討できますか」と尋ねます。
金融機関には、保証が必要な理由や、
どのような改善があれば変更・解除の可能性が高まるかについて、
具体的に説明することが求められています。
すべてを整えてから相談する必要はありません。
相談しながら課題を明らかにし、次の融資や借換えに向けて改善を進めていきましょう。
「うちは無理」と決める前に、現在地を確認しましょう
経営者保証の見直しは、会社のお金、返済力、銀行との対話を整える機会でもあります。
すぐに外せるかどうかは、個別の判断です。
それでも、「何が課題で、何から取り組めばよいか」が分かれば、次の一歩を選べます。
例えば、卸売業のR社。長年すべての融資に社長個人の保証が付いていました。
社長は「中小企業だから仕方ない」と、半ば諦めていました。
ところが、その考えが変わったのは、
後継者への事業承継を意識したときでした。
会社を引き継ぐだけでなく、個人保証の負担も次の経営者に引き継ぐことになるかもしれない。
経営者保証が、自分だけの問題ではないことにきづいたのです。
そこでR社は、会社から社長への貸付金である役員貸付金を、
計画的に解消することから始めました。
さらに、月次試算表と資金繰り表を毎月銀行へ提出し、
足元の経営状況と今後のお金の動きを伝える習慣をつくりました。
3カ年の事業計画も整備し、
これから会社をどう経営していくのかを示しました。
取り組みを続けると、1年ほどで銀行との対話に変化が生まれます。
まず、新規の一部融資で保証なしの条件が提示され、
その後の折り返し融資でも保証条件が見直されたといいます。
最初から、すべての保証が外れたわけではありません。
それでも、「仕方ない」と受け入れていた条件が、
見直しを話し合える条件へと変わりました。
R社の事例が教えてくれるのは、
保証を外してほしいという希望を、
具体的な経営改善と継続的な説明につなげる大切さです。
自社でも、次の融資に向けて何を始められるか。
そこから考えてみてはいかがでしょうか。
「うちの会社の場合はどうだろう」と感じたら、
まずは現在の状況から、一緒に整理してみませんか。
「お金の流れを説明できること」は、創業融資でも大切です。
金融機関、借入残高、毎月の返済額、返済期限、
社長の保証の有無、信用保証協会の利用の有無を整理します。
契約書を見ても分からなければ、銀行に確認しましょう。
「どの借入に保証が付いているのか」を把握するだけでも、相談は具体的になります。
次に、決算書と現在の数字を確認してください。
役員貸付金などの内容、利益や純資産、手元資金、返済負担を確認します。
月次試算表や資金繰り表がなければ、税理士などに相談し、継続して確認できる体制を整えましょう。
書類をそろえる目的は、経営の実態を社長自身がつかむことです。
そして、銀行に見直しの条件を聞いてください。
「保証を外してください」だけで終わらせず、
「現状では何が課題ですか」「何を改善すれば、見直しを検討できますか」と尋ねます。
金融機関には、保証が必要な理由や、
どのような改善があれば変更・解除の可能性が高まるかについて、
具体的に説明することが求められています。
すべてを整えてから相談する必要はありません。
相談しながら課題を明らかにし、次の融資や借換えに向けて改善を進めていきましょう。
「うちは無理」と決める前に、現在地を確認しましょう
経営者保証の見直しは、会社のお金、返済力、銀行との対話を整える機会でもあります。
すぐに外せるかどうかは、個別の判断です。
それでも、「何が課題で、何から取り組めばよいか」が分かれば、次の一歩を選べます。
例えば、卸売業のR社。長年すべての融資に社長個人の保証が付いていました。
社長は「中小企業だから仕方ない」と、半ば諦めていました。
ところが、その考えが変わったのは、
後継者への事業承継を意識したときでした。
会社を引き継ぐだけでなく、個人保証の負担も次の経営者に引き継ぐことになるかもしれない。
経営者保証が、自分だけの問題ではないことにきづいたのです。
そこでR社は、会社から社長への貸付金である役員貸付金を、
計画的に解消することから始めました。
さらに、月次試算表と資金繰り表を毎月銀行へ提出し、
足元の経営状況と今後のお金の動きを伝える習慣をつくりました。
3カ年の事業計画も整備し、
これから会社をどう経営していくのかを示しました。
取り組みを続けると、1年ほどで銀行との対話に変化が生まれます。
まず、新規の一部融資で保証なしの条件が提示され、
その後の折り返し融資でも保証条件が見直されたといいます。
最初から、すべての保証が外れたわけではありません。
それでも、「仕方ない」と受け入れていた条件が、
見直しを話し合える条件へと変わりました。
R社の事例が教えてくれるのは、
保証を外してほしいという希望を、
具体的な経営改善と継続的な説明につなげる大切さです。
自社でも、次の融資に向けて何を始められるか。
そこから考えてみてはいかがでしょうか。
「うちの会社の場合はどうだろう」と感じたら、
まずは現在の状況から、一緒に整理してみませんか。
「お金の流れを説明できること」は、創業融資でも大切です。