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【融資申込5つのポイントver.7】

新創業者融資に成功したケースをご紹介します。

イタリアンレストランを開業したいというAさんです。


最初に相談にいらした時にAさんが自分なりに書いてきてくれた
事業内容の説明は次の通りでした。
(プライバシー保護のため内容は多少変えています。)


●起業の動機
「15年間の飲食業の経験を生かして○○市内にリーズナブルでおいしい
本格派レストランを作りたいから」


●お取扱の商品・サービス
「無農薬野菜を使った料理を低価格で提供するイタリアンレストラ
ランチタイムには、ビュッフェ形式でのサービスをする。」


●セールスポイント
「無農薬で育てた野菜を使った料理を中心とした、本格イタリアンレストラン。
飲食業に15年携わり、ホテル飲食部門での勤務経験も○年あるなど、本格的な
料理を提供できる。」


どうでしょうか。
最低限のことはしっかり書けていると思います。


しかし、もっと改善して、アピールを強く出来るところがたくさんありますね。


例えば、

・なぜ、○○市内に出店するのか。
・なぜ、無農薬野菜なのか。
・なぜ、リーズナブルに出せるのか。(採算は合うのか?)
・どういったこだわりがあるのか。


という、疑問が出ると思いますが、本人にその点を質問してみると
当然その理由はたくさんあってドンドン出てくるわけです。
そういうところを、もっと入れてアピールしたほうが断然説得力が増します。


【改善後】

●起業の動機
「現在まで15年間飲食業に携わり、その間○○シェフで有名な○○レストラン、
○○ホテルでの勤務経験もあり本格的な技術を学びました。
街中にあるレストランと言えば、チェーン展開しているファミリーレストランが
立ち並び、安いけれどアルバイトが作った料理を出すレストランばかりです。
最近では、食の安全性なども社会問題となることも多く、安心して外食できる
環境は少ないとも言えます。
私は、自分の経験を生かし、無農薬野菜を使った安心できる食材で本格的で
美味しい料理をリーズナブルに楽しんでいただきたいという思いから、
生まれ育った○○市に自分のレストランを作りたく起業を志しました。
実家が農家をしているので、無農薬野菜を非常に安価で仕入れることが
出来ます。」


●お取扱の商品・サービス
「無農薬野菜を使った本格料理を同レベルのレストランと比較して2~3割ほど
安い価格で提供できるイタリアンレストランです。
野菜の仕入先が実家なので、こだわった素材を安価で仕入れることが出来ることにより実現できる価格です。


店内は、ナチュラル志向を取り入れた内装にして、心身ともにリラックス頂ける
環境作りをし、癒しの空間も提供します。
ランチタイムには、ランチビュッフェを取り入れ、主婦層からの支持を集め、
地元に密着したコミュニティ空間を提供できる場にします。」


●セールスポイント
・無農薬野菜を使った安心できる食材で本格的な料理を提供します
・○○シェフで有名な○○レストラン、○○ホテルなどでの15年間のキャリアにより、本格的で美味しいイタリアン料理を提供します。
・実家が農家をしているので、無農薬野菜は非常に安価で仕入れることが出来、
同レベルのレストランと比較して2~3割ほど安い料金で提供できます。
・出店エリアは、生まれ育った地なので、人の流れや行動パターンなどもある
程度分かっている為、集客の対策を立てやすい。


いかがでしょうか。
3つの欄では、何度も同じようなことを言い方を変えて書いてます
「同じことばっかり言ってるけど大丈夫?」と、思う方もいらっしゃるでしょう。


全ての欄で違うことを書かなければならないと言うルールはありません。
それよりも、自分のアピールできるポイントをいかに相手に伝えるかが重要です。
これだけ、アピールされたら担当者も頭に入るでしょう。


実際、公庫の担当者は、創業の動機については、非常に重要視しています。
ここに、本人の本気度や情熱であったり、創業に至るまでの準備などが
現れてくるためです。

これだけのボリュームですと、既定の創業計画書のスペースには書ききれません
ので、別紙参照として、ワード等で作った資料を用意して提出します。