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~飲食店の広告戦略~

期間限定「食べ放題」は本当に効果があるのか?

期間限定「食べ放題」は本当に効果があるのか?~飲食店の広告戦略~

期間限定「食べ放題」は本当に効果があるのか?~飲食店の広告戦略~

「期間限定」「食べ放題」というフレーズは、飲食店にとって非常に強力な集客ツールとなります。実際、大手回転寿司チェーンのカッパ・クリエイト(かっぱ寿司)は、ネット予約制の期間限定「食べ放題」を積極的に展開していますが、その狙いは一体どこにあるのでしょうか?

【話題づくりとブランド再認知の絶大な効果】

飲食業界において、競争が激しい中での差別化や集客を成功させるには、「他店にはない特別感」が欠かせません。かっぱ寿司は過去、低価格競争や回転寿司ブームをけん引したブランドとして知られていますが、近年では競合店の台頭で市場における存在感が薄れつつありました。

そこで同社が取り組んだのが、期間限定の「食べ放題」という集客イベントです。この施策はSNSを中心に急速に拡散され、「話題性」を生み、ブランドの再認知に成功しています。多くの新規顧客やかつての利用客が改めて店を訪れるきっかけとなり、飲食店としての売上回復につながっています。

ネット予約制のメリット~オペレーション効率化と収益改善~

さらに特筆すべきは、「食べ放題」をネット予約制としたことです。飲食店の集客は天候や曜日、時間帯に左右されやすいものですが、事前予約制にすることで来店数の見込みが正確に把握でき、スタッフの配置や食材仕入れの調整が容易になります。これはロスを減らし、結果的に収益性を高めるためにも非常に有効な戦略と言えます。

「閑散時間帯」の売上改善にも有効

飲食店経営においては、特定の時間帯や平日の客足が伸び悩むことがあります。かっぱ寿司の食べ放題イベントが、あえて平日や午後の空いている時間帯に設定されることがあるのもこのためです。こうした「閑散時間帯」の活性化に成功すれば、売上全体を底上げする効果も期待できます。

顧客データ収集と継続的な集客戦略

また、ネット予約を通じて会員登録を促進し、その後のリピート来店につなげる戦略も巧妙です。一時的な売上増加だけではなく、継続的にお客様にアプローチできる仕組みを構築することで、長期的な売上安定化を目指しているのです。

飲食店における「広告費」として捉える食べ放題イベント

期間限定の食べ放題は、一見すると利益を圧迫するリスクもありますが、かっぱ寿司にとっては「広告宣伝費」として捉えている側面が強いと考えられます。つまり、短期的な売上だけを追うのではなく、ブランド価値の再認識や新規顧客の獲得、将来的なリピーター作りという「投資」として位置づけているのです。

小規模飲食店での食べ放題イベントの効果は?

一方で、小規模な飲食店が期間限定の食べ放題イベントを実施する場合、メリットとデメリットを慎重に考える必要があります。

飲食店における「食べ放題のメリット」とは

* 「食べ放題」の話題性による新規顧客の獲得やSNS拡散効果。
* 在庫過多の食材を効率的に消費でき、ロスを削減できる。
* 普段は入りにくいお客様に気軽に来店してもらえる。

飲食店における「食べ放題のデメリット」とは

* 規模の小さい飲食店では原価率が高まり、利益が出ないリスク。
* 一度安い価格に慣れてしまった顧客が通常価格に戻りにくくなる可能性。
* オペレーションの負荷が高まり、サービスの質が低下する可能性がある。

結論:飲食店における「食べ放題イベント」とは・・・

結論として、様々な効果が期待できる「食べ放題」ですが、小規模飲食店で食べ放題を実施する際は、「食べ放題」の枠組みを明確に設定し、顧客満足度を維持しつつ収益性を確保することが重要です。ターゲットや目的を明確化し、無理のない範囲で取り組むことが成功の鍵となるでしょう。
「儲からない食べ放題」を「売上が跳ねる広告」に変えるかどうかは、目先じゃなくて、先の“設計”次第です。
お店の“広告費”、どこに使ってますか?何か違う取り組みをするから、何か違う結果が生まれてきますよね?
「お客様が来ない、売上が上がらない・・・」と毎日口にしている位なら、何か1つ、昨日までとは違う取り組みを始めてみませんか?