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【これでは不採択直行です!だめな補助金申請書】

「持続化補助金」「モノづくり補助金」「IT導入補助金」、2020年において最も申請されることの多かった、代表的な補助金でしょう。

 

2021年も継続して実施されるようですし、今国会においても、中小企業支援策として様々な補助金制度の議論が交わされているようです。

 

そのうちの1つ、「事業再構築補助金」は大きな予算もつくので、期待を寄せている経営者の方も多いのではないでしょうか。

 

とは言っても、これら補助金は申請すれば、給付されるというほど簡単なものではありません。

補助金の種類によっては何千万もの給付があるわけですから、それなりに準備が必要だという事はご理解いただけるでしょうか。

どの補助金を利用するにしても、「申請書」を書き上げる必要があります。

今日は、その「申請書」について、こんな申請書はダメと言うものについて書いておきたいと思います。

1,今からできる「最低限やっておきたいこと」

「持続化補助金」「モノづくり補助金」「IT導入補助金」は、毎年数千も出されている補助金制度の中での有名な補助金です。
それぞれの趣旨に基づいて、それぞれの要領が準備され、申請書に記載するべき事項・書き方等が整備されています。
が、これら要領を読みこんで、審査に耐えうる採択されるべき「申請書」を書き上げるのは、なかなか大変なことかもしれません。
採択される可能性、いわゆる「採択率」は40%とも、60%とも、補助金の種類によってそれぞれ違いが生じています。
      
これら数ある補助金ですが、採択率を上げる共通の方法は「早めの申請をする」ということです。
いずれの補助金にも「予算」がついています。
この予算に余裕のあるうちに手を上げて申請を済ませれば、ライバルの少ないうちにつまり競争率の低いうちに補助金を獲得できる可能性が高まるということです。

2020年の小規模事業者持続化補助金「コロナ型」の第1回申請は、採択率は78.6%。
第2回申請での採択率が81%、ところが、広く「持続化補助金コロナ型」と言う補助金が知れ渡った第3回の申請は、採択率34%割れ。
更に、10月に締め切りであった第4回申請に関しては、あまりの申請数の多さに審査に時間を割かれ、この2月に採択の発表待ちという状況です。採択率は20%を下回るだろうという声も聞こえてきます。
 
一回限りの申請で終わってしまう補助金はともかく、通年で申請を受け付けているような補助金に関しては、なるべく早い回のなるべく早い段階、可能であるならば補助金の制度が発表されたその日の夕方に申請を済ませる。
 
発表当日、その日のうちに申請とは極端な話かもしれませんが、採択率を上げる為に最低限すべき努力は、
「どんな補助金が用意されるのか?」
と言うことについて、常にアンテナを張っておくことです。
 
「事業再構築補助金」については、早ければ2月の中旬、遅くとも3月の初旬には申請開始されるだろうと言われていますので、是非、アンテナを張っておいてください

2,必ず「失敗する」申請書の正体

失敗
「必ず失敗する」申請書とは・・・

結論から言ってしまうと
・最初にお金ありき(お金が欲しいから、申請する)
・急ごしらえ(準備期間がなく、とにかくせわしい)
・コンサルに丸投げ

これでやるとまず失敗します!という3点ですね。

そもそも、「補助金」とは経営者の方が考えに考えた事業を展開するのにかかるのコストを、そんなに素晴らしい事業であるなら国がお金の面で少しでもバックアップしますよ、という性格のものです。
国が補助してくれるから、何か事業をやろうかな?
では、そもそもスタートラインが間違えていると言わざるをえません。なので、
・自分の事業をこんなふうにしたい、
・そのための販促計画を実行する資金が必要、金額にして〇〇万円
といったような計画が全くなく、ただ、ただ、支払いに追われているから、お金が欲しい・・・から
そんな理由で補助金を申請しよう、というケースです。

補助金の申請書に目を通して審査をしている審査担当者の目に止まり、
「この経営者のこの事業であれば、補助金を交付する価値があるな」と、感じてもらえないことには採択されないわけです。
つまり、申請書の中に審査担当者を惹きつける「ストーリー性が大事」ということです。

別に、物語風に書けというわけではありません。が、担当者が目を通した時に通り一辺倒な申請書は、なに1つ面白くもなければ、感動もない、感情が揺さぶられないので、記憶にも残りません。
「ただ、補助金目当て」で申請したのだと判断される「申請書」になってしまいます。
補助金の申請数は何百、何千にもなるので、「ただ書いてあるだけ」の申請書は、その他大勢に分類されてしまい採択などされるわけがありません。
審査担当者にしてみれは、「お金が欲しいから、申請した」と受け取る申請書です。

次に、補助金の申請開始から締め切りまでの期間ですが、1か月半、2か月と言ったものが多いのが現状です。使い勝手の良い補助金であれば、申請期間終了前に予算枠いっぱいの申請数が入り、締め切りを待たずに終了となる場合のあるのですが、
「補助金の申請受付が開始された」
という情報が出てから、
「その補助金、欲しい。お金が必要!」
と飛びついた場合、どうなるか?

本来であればきちんと整理して、審査担当者の気持ちをゆすぶる申請書を作らなければいけないのに、とにかく時間がないのでまともに準備することができません。

そこで
「自分ではできないから」
と、コンサルに丸投げする方が多いのです。
「自分ではできなから、専門家に相談する」
これ自体は、全然問題の無いことなのですが、「丸投げ」が問題なのです。

丸投げで書かれた申請書や事業計画は、やはり通り一遍で熱意の感じられないものになります。
つまりは、同じです。
「要するにお金がほしいだけだろう」
と見抜かれる原因になります。

もう1つ問題があります、
「自分ではできないから」「時間がないから」と専門家に頼んでお金を払って申請書を仕上げてもらったのに、時間がないために申請書に添付すべき書類等が用意できず、そのまま結局申請できないという事態に陥ることもあります。

専門家への着手金だけとられて、申請書を作ってもらったものの、結局申請すらできなかった、つまり、審査のテーブルに乗せられなかったというケースに発展することすらあるのです。

さらに、さらに、重要な落とし穴が・・・
仮にこういう「丸投げ」パターンで補助金を勝ち取ったとしても
「結局使えなかった」
ということが発生することがあります。

何故か?
「補助金」は、申請書上で使い道を示したお金、つまり「この目的に使う」と書いた経費しか使用することができません!

例えば、補助金が100万円採択されたとします。
「専門家の方、本当にありがとうございました。お陰様で100万の補助金を受け取ることができました。」
となったとしましょう。
この「審査に通った100万円」が、専門家が審査に通すため「販路拡大の広告費に使う」と申請していたとすると・・・
経営者にしてみれば、広告など一切する気はなく、実は、借金の返済に使うつもりで100万の申請の手伝いをお願いした場合。
「補助金100万円欲しい」と丸投げしているので、「広告費に使う」と専門家が申請して、「広告費につかうなら、採択しましょう」となった流れを知りません。

そんな時に、経営者がおかげさまで「無事採択」の運びになったので、手持ちのお金で先に借金の返済に使わせてもらいました。
「借金の返済に使いました」と、報告を上げても採択された100万円は、結果的には1円たりとも受け取ることができない、という事態が発生します。

借金の返済に使った資金は、補助金では払ってもらえません。
適切な経費として(申請して採択された目的にしたがった)使用ができなかったために結局1円ももらえなかった・・・
こんなことが実際にあるのです!

そんな事態に陥らないように、
①何の為に、補助金を申請するのか?をよく考える
②時間に余裕をもって、しっかり準備をする
③専門家に助力をお願いする場合は、自身の考えをしっかりと伝えて、何度でも何度でも申請書を練り上げる。

以上、3点を意識して「失敗する申請書」で申請しないようにしましょう。